《石油系化粧品 VS 自然化粧品》論争に終止符を
私のように天然成分にこだわった
化粧品作りをしていると、
「やっぱり石油系化粧品は肌に悪いの??」
「天然成分と言えどもすべてが安全なわけではないし、逆に手作りとか危ないんじゃないの?」
というような様々なご意見やご質問をいただくことがあります。
石油系化粧品 VS 自然化粧品
既製品 VS 手作り化粧品
のような、どっちがいいのか??論争
というものに対して、意見が聞きたい!
というご質問があったのでおこたえしていきますね。
よくこういった話題に対してどちら側からも
攻撃的な記事を見かけることもありますが、
そもそもこういう論争に振り回されること自体が
『分断』の世界を創り出すことになるので
そろそろやめましょうね、と言いたいです。
どちらかを『敵』(または『悪』)とみなして
相手のデメリットを徹底的につついて
そっちは危険だから!と『排除』し『分断』させようとする。
どちらかの正しさの枠に当てはめさせようとするのは
戦争をはじめとして
昔から、意図的に行われてきた人の懐柔方法です。
正しさや正義というものは
立場によって変わります。
結局どちらに行きついても絶対的な正解がない世界なんです。
つまり、「どっちがよい化粧品なの?」という
正しさを追求すること自体に意味がないと思うのです。
でも、特に資本主義経済というものは『敵』があった方が
効率よく回るシステムなんですね。
資本主義社会は競争させて利益を勝ち取ってなんぼの社会です。
(だいぶ崩壊しつつありますが)
そうやってあえて敵(悪)を作ることによって
恐怖や不安をあおって、自分のところは
安全だよ~~おいでおいで~~と呼び込み
安全柵の中で正しさを洗脳していく。
そして、一番大事な本質的なことから目を背けさせる。
そんなメディアをはじめとする
無意識的に垂れ流される情報や
そこから作られる一般常識のような
「意図的に作られた競争の土台」に乗らないことが
まず第一歩だと思います。
情報が溢れているからこそ
正確な答え、みたいなものを求めてしまう気持ちはわかるのですが、
日本人は特に【1+1=2】のような
正解を求めがちな気がします。
化粧品じゃなくても
何かの争いには、必ずそれを主張している人が
「何を目的として」それを主張しているのか?
を見ることが大切です。
それがその人の利益の為だけだったら
その争いの土台に巻き込まれないように気を付けてください。
ただあなたにその商品を買わせたいだけなのかもしれない。
逆に、お互いに「愛」からの主張なのであれば
ただ自分がより「愛」を感じる方を選べばいい。
さぁまずは俯瞰してこの議論の本質をみてみてください。
正しさからではなく、客観的に
お互いにどういう違いがあるのか?みていきましょう。
そうすると
どっちが良いとか悪いとかの
単純な二元論では語れないことが
わかってくると思います。
そして、こういう議論をする前にもう一つ大事で
私が生徒さんにも必ずお伝えしているのは、
石油系であっても天然系であっても
既製品であっても手作りであっても
そもそも限りある資源を使わせていただいていることに対して
感謝する気持ちをもとうね、ということです。
今の科学技術は
あらゆる物質の分子構造を操作して
もともと地球上に存在しなかったものを
作り出すことができます。
それはいわゆる「人工物」なわけですが、
それでも元々は
この地球上にある物質がすべて源なんですね。
この技術のおかげで様々な豊かさを享受できている反面、
その人工物を作る過程が環境を破壊する確率が高かったり
人工物が自然に還りにくいことは差し引いても
全ての原点は、あらゆるものは地球の資源を使ってできている、ということです。
私たちは生きていく上で
結局何かを犠牲にしたり恵みを頂かないと
生きていけない存在なんです。
だからこそ、自分を生かしてくれている存在に
常に感謝とリスペクトが必要だし
その環境を守ることも重要だと思うのです。
正しさ論争の一人歩きによって
根本的にこういった一番大切なことが議論されていません。
まずはそこをしっかりとおさえておいてくださいね。
その上でこの論争に振り回されないために
自分が大切にしたいものの基準をもつことが
大切になってきます。
自分なりの基準をもつには、
ある程度知っておかなければいけない知識があります。
それを知らなければ、決めようがないからです。
具体的な化粧品成分の知識などに関しては
ここで書き出すとキリがないので
自分で調べるなり講座を受けるなりして欲しいですが、
そもそも、合成系化粧品と自然化粧品の
違いを明確に説明できる人はほとんどいないです。
しかもさらに残念なことに
オーガニックコスメと謳っていても
中身は「もどき」であるもの、なんかもたくさんあって
消費者はますます混乱しやすい現状があります。
それぐらい、化粧品の中身のことを
消費者が知らないし
関心を持たず、何も考えずに買っているということです。
知らないからこそ踊らされるし
わからないまま、周りに流されてしまう。
もちろん知らなくても生きていけるのですが
それではいつまでたっても「どっちつかずの不安」からは
抜け出せないと思います。
ブログの方にも色々書いてありますが、
私は様々な化粧品の知識や背景を積極的に勉強し、
それぞれのメリット・デメリットや方々への影響を考慮した上で
エシカルコスメを自分で作るのがベストだと
自分なりに結論づけています。
なぜ石油系を使用しないのか?
1から10まで明確に自分の基準を説明もできます。
(また別でご説明します)
でも、それはみなさんに石油を悪だと押し付けているわけではありませんし
エシカルコスメ以外を否定しているわけでもありません。
そういう意味で
私の世界に、争いはないのです。
ただ、自分の大切にしたいものを
大切にしているだけです。
私を含めて人の意見や知識は
あくまでも参考程度にしておいた方がいいです。
自分で自分の基準を決める。
これも講座で生徒さんにお伝えしていることですが、
ようするに自分が大切にしたいものを意識すること。
この「自分の基準をもつ作業」というのが
意外とめんどくさくて(笑)
人は長いものに積極的にまかれていきます。
それはとても「楽(らく)」なのですが、
ある意味、常に、誰かが作った檻の中の住人になってしまいます。
「これ、どっちが良いと思う?」とすぐに人に意見を聞く前に
まずは自分で考える癖をつけてみましょう。
自分で決めた道を受け入れることと
ただ何も考えずに流されることは全く違うんですよ。
ちなみに手作りコスメは
一つ一つの成分を自分に本当に合うかどうか?
心地よいかどうか?を体感しながら
「自分で」選択していける作業になるので
そういった意味でも私はあえて「手作り」することで
たくさんの気付きを得られるから、お勧めしています。
みなさん化粧品において
自分が大切にしたいことは人それぞれだと思います。
肌への安全か
心地よさか
値段なのか
クオリティなのか
利便性なのか
見た目の可愛さなのか
ブランドなのか
地球への優しさなのか
どの基準で選んでも正解はないです。
ただ少し知っておいて欲しいのは
メリット・デメリットだけで選ぶ基準というのは『損得』の世界です。
自分にとって損か?得か?
その基準が悪いわけではないのですが、
私がお勧めしている一番大切にしている基準は、
『どちらにより愛を感じるか?』です。
しいて言えばこの論争の答えは、これかもしれません。
エシカルなコスメが私にとって
一番自分にも周りにも愛を感じることができるものだから
選んでいます。
みなさんも本当に自分で答えを知りたいなら
全部使ってみることです。調べてみることです。
石油系の合成化粧品も、自然派のオーガニック化粧品も、手作りの化粧品も。
そして、ひとつひとつ
その背景にあるもの(誰がどうやって何のために作っているのか?)や
肌や社会や地球への影響を調べ
自分のハートでちゃんとみてみるのです。
きっとおのずと自分の答えは出てくると思います。
わたしは
化粧品の素材を作っている人にも
それを育んでくれている地球環境にも
自分の手に渡るまでに関わってくれているすべての過程に
より愛が感じられるエシカルコスメ作りが大好きです。
地球の為になるから選ぶべきだ!!!
という正義からお勧めしているのではありません。
エシカルなコスメを作ると
お肌にも心地よいし、とても豊かで幸せな気持ちになるし
自分以外の誰かに犠牲や苦しみを強いることもないし
地球も汚さないし
こんな素敵なものを独り占めするのはもったいない!!
この素晴らしい世界を多くの人に分かち合いたい♡
と思って、みなさんにお伝えしています。
こんな選択肢があるよ!!って。
それを選択してみて
それよりも自分の人生でより大切にしたいものがあるなら
そちらを選べばいいと思います。
どっちが正しいの??
どっちが良いの?悪いの??
もうそんな風に自分の「外側」に答えを求めて
誰かの意見に振り回されるのは終わりにしましょう。
誰かの正しさの情報源だって、時代が変われば根拠が変わり、
主張が変わる可能性だって多いにあるんです。
争いの中に巻き込まれて考えるのではなくて
自分の手のひらの上において
俯瞰的に考えてみて欲しい。
答えは全部、あなたの中にあるはずです。
そこで自分が大切にしたいもの。
自分が感じるハートを大切にしてください。
エシカルとは倫理的な・道徳的なという意味です。
要するにそれは、あなたのハートが愛を感じる選択なのです。
皆さんにとって、一番自分が幸せになれる
化粧品に出会えますように。
人にも地球にも優しい手作りコスメスクール
ethical cosmetic
増岡晶子(ますおかしょうこ)